呼吸と身体とエトセトラ

ことこと家ヨガスタジオ(涌谷/富谷)

背骨と呼吸

とあるレッスンにて、こんな相談を受けました。

「仕事が忙しくて一日中ずっとパソコンにへばりついてて、しかも残業。疲れ果てて家に帰ったけど眠れない。呼吸法をすれば眠れるかと思って、YouTubeを見てやってみたけど、呼吸が入って行かなくて、逆に苦しくなってしまったんです」

人はストレス過多などで交感神経が高ぶるとピンっと背骨を伸ばす、反らしていく方向に働きやすくなります(緊張状態)。
そしてヨガの背骨を反らす後屈系のアーサナは交感神経を優位にさせる働きがあります。

f:id:lemouton:20231013094454j:image 身体の前面が広がる。

 

背骨をピンッと伸ばして胸を張る姿勢は胸と肩がメインで動く浅い呼吸になります(吸った時に肩が上がる)。

ちなみにアーサナでは、こういった背骨反らす系のアーサナをしても呼吸は浅くならないように練習していきます。どんなアーサナでも呼吸で身体を満たしていく、エネルギーを循環させていくのがヨガの練習にもなります。


逆に少し背中を丸めるようにして、吸った時に肋骨が横に広がり背中が広がっていくと深い呼吸になります(横隔膜呼吸=腹式呼吸)。
ヨガの前屈系のアーサナは副交感神経を優位にしてくれる働きがあります。

f:id:lemouton:20231013094545j:image 背面が広がる。

 

緊張が強い状態で呼吸法をしても、深く吸えない&深く吐けない姿勢で沢山息を吸い込もうとすることになり、過呼吸のような状態になりやすいです。

そういう時は身体の形をうずくまる様に丸めてあげて(横向きとかでもOK)、ゆっくりと静かに背中に呼吸が入るようにしてあげると、徐々に緊張が緩んでいきやすくなります。

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お腹と腿の間にクッションなどを入れてあげて、少しお腹に圧がかかるようにすると、より背中に呼吸が入りやすくなります。

 

呼吸で腰背部が動く(=横隔膜が動く)ことで、内臓のマッサージ にもなりますし、腰痛が和らぐ方もいらっしゃいます。

緊張が強い時、気が休まらない時は丸くなるのがオススメです。

 

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丸くなるお手本なうちのネコ。