呼吸と身体とエトセトラ

ことこと家ヨガスタジオ(涌谷/富谷)

姿勢のはなし

姿勢が良い、というフレーズ。

姿勢が良いというと背筋をピン!とするといったイメージがあり(胸を張るような感じ)、実際にそうされている方もおりますが、でもこれは身体的にはきつく楽ではありません。呼吸も浅くなり疲れる。緊張優位。

解剖学的に言えばここは大切だよね、という筋肉やそれらのネットワークがあります。身体の軸と表現されるインナーユニット(体幹)とか腹圧とか股関節とか。

そこは身体の安定感、余分な力みなく動けるか、身体を痛めにくい、身体の生理的機能などに影響し、そしてそこが弱化してくると姿勢の崩れ、呼吸の浅さ、動きにくさ痛めやすさに繋がっていきます。

姿勢はイメージから作るのではなく、実際に身体を動かして、腹圧ってこういうことか、とかインナーユニットの働きを体で感じ体得していくことで結果姿勢が良くなります。この場合は体は楽で余分な力みは抜けやすくなっています。

そしてその体幹部とか腹圧とか構造的にも機能的にも身体のコアの部分は私たちが普段どのように生きているかとも深く関わっています。

人は何か興味を惹かれる対象を見つけた時、喜ぶ時に自然とインナーユニットが働き体が対象に向かって動きやすい状態に入ります。

原始的な例で言えば、狩をしている時。獲物を見つけると自然と腹圧が入り、動きやすい状態になる。

街中で何か面白そうなお店を見つけた時、なんだろ?とふっと背が伸びる感覚。(対象に向かって動きやすい状態)

嬉しい時もスッと背が伸びていく感覚。飛び上がって喜ぶ。

試しに何か超嬉しいことを思い出してみてください。

下腹に力が入りスッと背骨が伸び、軽さが感じられませんか?

反対に超嫌なことを思い出してみてください。

お腹の力がフニャッと抜けて背は丸まり体が重たく感じられませんか?

自分の内側のワクワク感とか喜びから行動するとき、インナーユニットは自ずと働き、かつ疲れにくい。
嫌だけど仕方がないから、やらなければいけないからと行動する時重たい身体を動かすためにアウターマッスル(肩の筋肉など身体の外側の筋肉)が優位に働き、かつなんだかとても疲れる...。

 

姿勢を整えたければ、いろんな視点から見てみるのもおもしろいですよね、というおはなしでした。