またまた心身の学びで東京に行っておりました。今年最後の帰郷。
実家は日暮里にあり、実家と線路挟んで反対側が谷中という下町があります。
谷中は私が大好きな町。
実家を出てからまず住んだのが実家から徒歩圏内の谷中の長屋。
その後も何度か引っ越しているのですが、全部谷中に歩いていける距離のところに住んいたほど。どんだけ好きなんだと今、我ながら思う。
今回の帰省では久々に谷中の町をぶらぶらしたので、私目線の谷中紹介。
谷中は江戸時代から寺町として栄えたらしく、お寺はなんと70程もあり(ちょっと歩けばお寺があるし、お寺が並んでいる通りもあるほど)、江戸や明治から続く古い木造家屋もあって、味わい深いといいますか、情緒豊かな町並みなんです。
小さい頃はお正月に、家族で自転車に乗って谷中七福神巡りをしてた(アヒルの親子が連なって歩いているかのように)懐かしい思い出。
たくさんのお寺と谷中霊園(東京3大霊園のうちの一つ)があるおかげで、空間が開けていて空が広い。東京のぎゅうぎゅうの密集感がなくて、のんびりのどか。
私が住んでいた20年ほど前は、今ほど観光客も多くなく、おしゃれなカフェなども少なかったけど、ここ数年は行くたびに新しいお店ができていて、目まぐるしい。
観光客も多いのだけど、日本語学校もあるので、アジアから欧米と人種の坩堝と化していて地味にカオス。日本人の方が少ないんじゃない!?というほど。
今回は私が住んでいた頃からあったお店などをご紹介したいと思います。
花重。
谷中霊園に鎮座する趣のある建物。創業150年の花屋さん(国の登録有形文化財)。この一角は古い木造家屋(花屋だったり茶屋だったり)が集まっていて、昔から好きな一角。花重さん、最近はリノベーションして奥にカフェができてる。
2階テラス席は空に開いていて、気持ちよさそう。
この日は寒かったので室内でさつまいもポタージュをいただきました(ちらっと覗くだけのつもりがついつい着席してしまった)
向かいのふじむらやも渋い。
のんびりや。
今はカフェのようだけど、ここは昔、間間間(さんげんま)という飲み屋というか古民家バーで、谷中に住んでいる人、谷中で働いている人、芸大生など夜な夜ないろんな人達が集まって賑やかだった。
中の座敷はちゃぶ台で、知らない人と相席になってそこからご縁が繋がっていったり。ここで知り合った人達と良く遊んでたなぁ。
もう今じゃ誰とも繋がっていないけど。
ある一時期だけ、ぎゅっと濃縮された人間関係もありますね。
喫茶ニカイ
ここは私が実家を出て初めて友達と暮らした長屋の家。
友達が一階、私が2階の12畳ほどの部屋で、窓からは猫の額ほどの小さな庭に育つ椿の木に手が届いたものでした。
一緒に住んでいた料理好きの友達のご飯は美味しく、大変助かっておりました。
数年前にここを通った時、カフェになっていて驚いた。
ちなみにその友達とは今でも繋がっております☺︎
スカイザバスハウス
200年の歴史のある銭湯を改装したギャラリー。
現代アートに特化していて国内外の旬な(たぶん)アーティストの作品に出会えた場所。こういういわゆる下町の町中で、急に異空間に入り込むような感じが楽しかったなぁ。今では森美術館で展示をやっているようなアーティストも、当時ここで見てたりしてた。
パン屋と杉の木。この風景も昔から好きで、ご健在でした。
昔に植えたヒマラヤ杉が大木に育ち町のシンボルとなっている。
今では台東区の保護樹木になっているほど。
パン屋さん、いつまでやってたんだろう? かなり古い。
調べてみたら、こちらのブログにお店の様子がありました。
こういう不思議な感じもたまらない。
迦葉谷中マンション。
寺町ならではのマンション名。
こういう、ちょいちょいなんか心くすぐられるのが随所に散りばめられているのが谷中界隈。小路、裏道、坂道が入り組んでいて、迷路みたい。
そしてあちこちにお寺。
こんな感じの空間が70もある。ちょっと特異的ですよね。
谷中霊園のお気に入りの小道。
昔はここが通勤路だったりもした。
最後に、カフェCIBI。
ここは私が住んでいた頃には工場?倉庫?だったけど、いつの間にかカフェに。
天井高くて広くて居心地のいいカフェ。観光客も多く様々な国の言葉が聞こえてくる。
ここは谷中にいることを忘れるような空気感がある。
キッチンの音、働いている人の姿、多様な人種、たまに耳に入ってくる隣の人の会話、さりげなく流れる軽やかなBGM。その中に自分も混ざり合う感覚。いい感じでぼーーっとできる。ほんとにぼーーっとしてました。
メニューからは料理する人の細やかな思いやり(食材と料理と食べる人への)が感じられ、全部そそられるラインナップ。
ランチに、里芋とルッコラと舞茸のビネガーサラダサンド(ハードパン)とバナナブレッドハニーリコッタチーズ添え をいただきました。
満足。
一瞬、谷中にいることを忘れてから店を出てまた谷中に戻る。
これもまた楽し。
まだまだ紹介したいところはあるのだけどキリがないのでこの辺で。
お付き合いくださりありがとうございました。