呼吸と身体とエトセトラ

ことこと家ヨガスタジオ(涌谷/富谷)

腕はどこから始まっている??

クラスで生徒さんの身体の動きを見てて感じることがあります。

 

「背中と首が別々になっている」

 

え?背中と首って別々じゃないの??と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、背中と首は一本の背骨から成り立っています。

 

f:id:lemouton:20170301091224j:plain写真は「THE ARCHITECTURE AND DESIGN OF MAN AND WOMAN」より拝借。

 

背骨は骨盤を土台として、腰・背中・胸・首を貫いて頭に繋がっています。

そう、言葉で腰・背中・胸・首とパーツごとの名称があるので、なんとなく全部別のものという錯覚が起こりがちですが、それらは全部一本の背骨を幹として繋がっているのです。

 

クラスでやるキャット&カウといった背骨を動かしていく動きや、そのほかのアーサナ(ポーズ)でも、背骨の動きが背中の部分と首の部分で切れて連動していない方が割と多いです。もちろんその動きに慣れていないということもあるかと思うのですが、どうも背中と首は別というインプットやイメージからくるぎこちなさも見受けられます。ですので、クラスでは時々上の写真のようなものをお見せして、背中と首は繋がっているということをインプットしてもらってから動いてもらうこともあります。そうすると背骨の動きが良くなることもあります。

 

ほんとに人間というのは面白く、イメージやインプットひとつで動きが変わっていくんです。いかに脳を調整してくかもとても大切なんですね。。

 

あと、上の写真からも分かるように、肩甲骨(肩のあたりにある逆三角形のもの)は肋骨から浮いてついています。イメージだと背中にぴったりと張り付いているような感覚ですが、骨的には結構浮いているんです。もちろん骨と骨の間には筋肉やら脂肪やらなんやらがある訳なのですが、でも少し以外な感じがしません? 肋骨と肩甲骨の間にはスペースがあって、そのスペースは筋肉などのある意味柔らかい軟組織がついている。そう思って肩を感じたり動かしてみると少し肩が楽になるような、動きの質感が変わるような感覚がありませんか?

 

そしてもうひとつ。

 

腕はどこから腕ですか? 肩と腕は別々と思っていませんか?

写真を見るとわかりますが、腕は肩先で肩甲骨と鎖骨と関節で繋がっています。

肩と腕を別々のものと思って肩先から腕を挙げていくのと、腕は身体の背面では肩甲骨、前面では鎖骨から始まっているとインプットしてから腕を挙げていくのでは、挙がり方の感覚が随分と違ってくるかと思います。実際に腕を挙げると肩甲骨も鎖骨も一緒に動いていきます。

 

こういった身体の構造や仕組みを誤ってインプットしていることで、動きに無理がかかって不調が起きたり、本来のいきいきと動いていく感覚が損なわれたりすることもありますね。。

 

他にもいろいろあります。頭はどこからどこまで? とか。

 

ここらへんの事を詳しく知りたい方は、”ボディマッピング” や ”アレクサンダー・テクニーク” で検索すると、いろいろと出てきますよ。まぁ、解剖学といえば解剖学なのですが、解剖学だけではないところがおもしろかったりもします。

 

私もこれらの事は専門的に勉強したわけではなく、東京にいた時に通っていた整体スクールの先生がアレクサンダー・テクニーク講師もされている方で、ボディ・マッピングなどいろいろと教えて頂きました。結構、目からうろこなことも多く、多くの刺激を受けました。

 

人間っておもしろい。。