アーサナにはいくつかの段階がある。
それは見た目的に、もしくは身体能力的にレベルの高い低いの問題ではなく、どこまで自分の身体の細部にまで意識を巡らせているかの問題。
足の裏のどこに体重が乗っているのか、その微細な感覚を皮膚で受け取って。
その皮膚の感覚が脚を伝わって骨盤、背骨にアプローチして私たちの脳に届いてくる。その様子をみまもって。
もちろんそこには呼吸も深く関わっていて。
左右のバランスは?
筋肉は使えてる?
柔軟性と筋力のバランスは?
余分な力みはどこ?
身体からのシグナルを受け取って応えていく。
その時そこにあるエゴ(思考)は余分な緊張を招く。
それらの様々な関わりの中で微調整しながら一番安定する場所、心が静まる場所を探していく。
力で、勢いで暴力的にとるアーサナはかえって心を乱すだけ。
我が主体の能動的なアーサナは動くたびに疲れをもたらす。
呼吸と共に導かれる身体の内側のエネルギーの流れを感じて、身体の隅々まで意識を浸透させていく。そのようにして調和のなかでとられるアーサナは、心を鎮め、身体の内側に静けさをもたらす。
我が客体となってとる受容的なアーサナは私たちのエネルギーをさらに高めてくれる。
優しいアーサナであれ、難しいアーサナであれ、大切なのは意識のありかたなのです。