呼吸と身体とエトセトラ

ことこと家ヨガスタジオ(涌谷/富谷)

おうかくまく

先日のあさいちというNHKの番組で横隔膜が特集されていました。

横隔膜とは胸腔と腹腔の堺にある呼吸に関わる筋肉のひとつです。

横隔膜の上には心臓と肺が、下には胃や腸があります。

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(写真:「みえる人体」Steave parker著)

上の図にあるように、横隔膜が収縮して下がって胸腔が広がることで圧が下がり吸う息が入ってくる。逆に横隔膜が上がって胸腔が縮小することで圧が上がり吐く息が出ていく。呼吸はたくさん吸うから胸が広がるのではなく、胸が広がるからたくさん吸えるのです。

 

さらに。

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(写真:「身体運動の機能解剖」Clem W.Thompson, R.T.Floyd著 )

 

胸腔を作っている肋骨にはこんなにたくさんの筋肉がついていて(横隔膜も肋骨についています)、これらすべての筋肉が連動してスムーズに働くことで呼吸を深く行うことができます。吸気筋は胸郭を広げる筋肉、呼気筋は胸郭を縮小させる筋肉です。

 

わかりやすいビデオがありました!

www.youtube.com

 

 深く吸おうとすると胸の前側だけが広がって胸を突き出すようにしてしまうこともありますが、ビデオのように胸郭全体、背中側の肋骨も広がっていく呼吸の方が深い呼吸になっていきます。

クラスでも腹横筋(天然のコルセット)を意識して呼吸をしたり、肋骨に手をあてて呼吸をしたりして、お腹と胸が波打つように呼吸をしている身体を感じたりしていますが、その波打つような動きはこれらの筋肉が連動して働いていてくれている賜物なのです。

 

で、肩が凝っていたり、普段の姿勢の影響で胸郭周りの筋肉がかたまっていると、自然と横隔膜の動きが制限され、呼吸が浅くなっていきます。ということをあさいちでやっておりました。

 

番組ではめちゃくちゃ肩こりがあり、呼吸があがりやすい傾向があるという43歳・主婦のAさん(仮)がモニターとなって、肩ほぐしエクササイズ、胸ほぐしエクササイズ、横隔膜を鍛えるトレーニングを一週間、自宅で続けたところ以下の改善点がありました。

・息を吐く力測定~ 75歳レベルだったのが62歳レベルまで若返った。

・横隔膜の動きが1.8cmだったのが4.8cmまでアップした(女性正常可動域は3~4cmとのこと)。 

・肩の筋肉の硬さが、左右とも標準値を超えていたのが、左右とも標準値以下になり肩こりが解消された。(特に左肩が硬く、実際に左の肩が右肩よりも見た目でも上がっていたのが、左右とも同じ高さにそろった)

・猫背がなおった

・ウエストサイズが77cm→68cmにダウンした(体重は変わっていないとのこと)。

 

トレーニングやエクササイズ自体は大変なものではなく、ちょっとの隙間時間にできるものでしたよ。ヨガのアーサナにあるある、呼吸法でやるやる、というものもありました。

 ※エクササイズやトレーニングの詳細はあさいちHPにあります。↓

 スゴ技Q ~肩凝り・だるさスッキリ呼吸法~横隔膜をサボらせない!|NHKあさイチ

 

横隔膜はコアユニットとかいわれるいわゆる体幹を構成している筋肉でもありますし、大腰筋といって上半身と下半身を繋いでいる筋肉とも繋がっていますので、やはりとても大切な筋肉なんです。(どんな小さな筋肉だってどれも大切だけど!)

 

で、モニターのAさんは毎日このエクササイズを一週間継続しました。

 

ま・い・に・ち   です。 (あ~。耳が痛い。という声が聞こえてきます。笑)

 

もちろん週に一回のヨガでもゆるりと変化は表れますが、”毎日のちょっと”が大切です。ヨガをした後は肩こりなど楽になるけど、2~3日するとすぐに戻ってしまいますという方も多いです。

 

肩が凝っている、肩で呼吸してしまっている、猫背、疲れやすい、などなどお心当たりの方は継続したエクササイズをぜひ。

 

あと、緊張癖のある方、~しなければならないという思考、否定的な思考は身体に緊張をつくります。首肩回りに力が入りやすかったり、みぞおちあたりもかたまりやすいです。こういう方も身体をほぐしてあげることで、呼吸が深まってリラ~~ックスしていけるのかなと思います。

 

番組で紹介されていたほぐしエクササイズはヨガのアーサナでクラスでもやっています。上のリンクを読んでも、やり方が良く分からない場合はクラスの時にやり方をお伝えしますので、お声掛けください。

 

身体を良い状態にしておいてあげると、気分もよいよい♪

 

今週もヨガで気分UPしていきましょう☆